‘ブログ’ の記事一覧
◎2020年01月22日 ---- ボス ◎
- 「お伺いする」じゃなくて「伺う」!
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この欄でこれまで何度か触れたが私は「お伺いする」という言葉を聞くとがっかりする。だが実際には私の回りのほとんどの者が「伺う」という謙譲語を「お伺いする」という訳の分からない使い方をしている。隣のビルにある我が社の分室から内線が入る。部下が「あのう、これから押印をもらいにお伺いしてもいいですか?」と聞いてくる。「はい、どうぞ。お待ちします」と私は答えるがなぜ当社社員まで社長に対して「お伺いしてもいいですか?」と聞いて来る?「押印をいただきに伺ってもいいですか」と言えない?◆いつもそう思っていた。ところが先日あるお客様と電話で話をしていて「はい、それでは来週の月曜日にお伺い・・」と言ってしまった。そこまで言ったら「伺います」と訂正できない。私はとうとう「お伺いいたします」と言ってしまった。◆注意していても回りが使っていると、下品な言葉遣いは伝染ってしまうようだ。気を付けよう。
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◎2020年01月18日 ---- ボス ◎
- 猫が羨ましかった日々
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40年前の今頃、私は連日、大学の研究室に泊まり込みで実験を続けていた。偶然にも今のヘリポートの仕事に繋がることになるのだが、実験は「繰り返し荷重をかけると物質がどう変化するか」と言うものだった。◆試験装置が10秒に1回、供試体に大きな力をかける。5分後、10分後、30分後、1時間後、2時間後、5時間後、10時間後・・の変化を測定する。材料を作り、時間おきに変化を測定し、グラフを書き、粒子の形状をスケッチする。同時にいくつもの供試体に圧力をかける。◆長くても1時間程度の仮眠しか取れない状況で実験は一月以上続いた。ビデオもパソコンもワープロもない時代。体力勝負しかなかった。おまけに研究室は九州大学で最も古い建物ですきま風どころか窓ガラスが何枚か割れていた。当時の福岡は寒かった。とてもとても寒かった。◆私は仮眠を取るために研究室に電気毛布を持ち込んでいた。そして一匹の野良猫を飼っていた。メス猫で「チサ」と名前をつけていた。寒く、眠たく、泣きそうな思いで実験を続け、資料を整理する私の横で、チサはいつも電気毛布の上でスヤスヤと眠っていた。チサのことがすごく羨ましかった。「大きくなったら猫になりたい」、不精髭を伸ばし一週間も風呂に入っていない私はそんなことを言っていた。◆今日から大学入試センター試験だという。テレビでそのニュースを観ながら40年前の寒い研究室を思い出した。受験生、頑張れ!◆そしてできれば人生で一度くらい「猫が羨ましい」と思うような経験をして欲しい。
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◎2020年01月17日 ---- ボス ◎
- アタマの悪い「移転元地」の活用
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東日本大震災で津波にあった岩手・宮城・福島の東北三県は、将来再び同等の津波に襲われることを想定し、海岸から一定の距離へは住むことを諦めてもらい、内陸の高台への集団移転事業を進めている。この「海に近く、住めなくなった地域」を「移転元地」と呼んでいる。私はこれまで何度もこの「移転元地」を訪れ、その都度悲しい気持ちになった。◆人が住めなくなった「移転元地」をどのように利用したら良いのか?地元の市町村には知恵がない。自分たちでは思いつかないので高いカネを払ってコンサルタントにお願いする。コンサルタント会社はそもそも経営や経理をコンサルする会社。「人が住めなくなったところをどう利用したらいい?」なんて問いに答えられるヤツはいなかった。◆果たして、整地が終わった広陵な東北3県の太平洋沿岸には「太陽光発電パネル」が並び「平和祈念公園」ができ「パークゴルフ場」ができた。その3つが繰り返し建設されている。なんともみっともない◆私が「それならヘリコプターの訓練場を作ってください」とお願いしても「パークゴルフを楽しむ方々にはヘリの音はうるさく感じますね」などと言ってくる。◆少しはまともなコンサルなり首長なりはいないものか?こちらは心から東北の復興を願っているのだが情熱もなく、「めんどくさい」と思う役人ばかりが東北で働いているように感じる。それじゃダメでしょ! 頑張れよ、東北! 一緒に頑張りましょうよ、東北。 ◆「太陽光発電」と「パークゴルフ」と「平和記念公園」の繰り返しは「脳がなくて恥ずかしい」と思いましょうよ、東北。
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◎2020年01月16日 ---- ボス ◎
- 身体障碍
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正月二日、早朝スタートのゴルフ。スパイクの底に氷がびっしりと張り付いていた。その状態でラフの下り坂、足が滑った。左足がいびつに曲がり激痛が走った。「担架を持って来て!」とキャディが叫んでいる。「いや、大丈夫だ。そんなにひどくない」と言いながら私はなんとか立ち上がった。「骨は折れていないな」との確信はあった。◆翌日、慈恵医大で診てもらった。「膝と足首の捻挫ですね」と若い医師。「しばらくは安静にしているように」とのことだった。◆素直に医師の言葉に従わない私は痛みが少し引いた十二日の日曜日に足を引きずりながらラウンドした。翌日から見事に(?)痛みが増した。こんどこそ極力安静にしていよう、と反省中。◆歩くことはなんとかなるのだが階段がキツイ。上るよりも下る方がキツイ。ところが「上りエスカレーター」はあるが「下りエスカレーター」がない施設が意外と多い。日比谷線の銀座駅は構内改修中で下りエスカレーターが動いていない。銀座の山野楽器はもともと上りエスカレーターしか設置されていない(エレベータはある)。目黒のニトリも下りエレベーターがない。◆自分が傷つき不自由になって初めて気づくことがある。自分の油断から怪我を招いた。その怪我が「優しい気持ち」をもたらしてくれた。もっとみんなに親切にしよう。
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◎2020年01月15日 ---- ボス ◎
- 悲観的に考える
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スポーツキャスターでテニスプレイヤーの松岡修造さんが予備校で受験生応援イベントを開催し講演した。「僕は悲観的な考えしかない。アスリートみんなそうですよ。『でも、勝ちたい』って思うでしょう。ネガティブなところからポジティブが生まれる」そう松岡さんは受験生に語ったそうだ。私は嬉しかった。私もまず悲観的な考え方を優先してきたから。私の考え方を世界的な名選手から「それでいいんです」と肯定された思いだった。◆ときどき「なぜそういう風に悲観的に物事を考えるのかなあ?幼いころ苦労したことが影響しているんでしょうね」などと近しいヤツに言われることがある。言われると腹が立つ。自分の幼い時の苦労と今の考え方が繋がっていない、とは言えないかもしれないが腹が立つ。まるで悲観的な考え方は間違っているような言い方。大体そういうことを言う者こそ経営にしても人間関係にしても恋愛にしても失敗しているように私には思える。◆経営においても人間関係においても健康や恋愛に関しても「まずは悲観的に考える」ことは楽しいことではないかもしれないが結果的に人様に迷惑をかけず「良い方向に向かう」と私は最近確信した。
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◎2020年01月14日 ---- ボス ◎
- 駅のホームから売店が消えた
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私が東京に来た頃(1982年)には少し大きな駅のホームには必ず売店があった。山手線の渋谷駅のホームには「コージーコーナー」の売店がありとても美味しい「ジャンボシュークリーム」が100円で売ってあった。日比谷線銀座駅にも小さな売店があり私は「夕刊フジ」をよく買っていた。気付くとそれらが無くなっていた。地下鉄銀座駅は改札を入ると自動販売機以外は何も売っていない。ホームでモノを売っているのは秋葉原駅と新幹線だけになった。なんでだろう。寂しいな。◆そういえば昔は駅のホームには「駅弁売り」がいた。いつ頃いなくなったのだろう。懐かしいな。
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◎2020年01月10日 ---- ボス ◎
◎2020年01月07日 ---- ボス ◎
- いま・ここ・私
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「いま・ここ・わたし」という言葉を私は今朝、初めて知った。もともとは仏教の教えに出てくる言葉のようだ。◆「わたしがいまここにいる」ということが本当にわかる人は、自分と同じように「いまどこかにいるだれか」を大切にできる生き方ができる、という。そしてそれが「いまを生きる」という人間の生き方なのだと説いているようだ。俗人の私にはよく理解できない◆今朝、テレビでこの言葉を使った評論家は違う説明をしていた。「『いま・ここ・わたし』という感情が強すぎることが富の不平等を生み、教育の停滞を促し、ひいては世界平和を脅かすという。こちらは俗人の私でも理解できた。「未来でも近い将来でもなく、『今』」「世界でも日本でもなく、自分がいるごくごく狭い『ここ』」そして「チームでも仲間でもあなたでもなく、『私』」◆「いま・ここ・わたし」を優先してしまえば「今、楽しければいい」「ここだけ平和ならいい」「私がお金持ちになればいい」そうなってしまう。「いま・ここ・わたし」ではなく「将来・地球・みんな」を大切に、せめて「来年・日本・仲間たち」程度の発想を持ってもらいたいものだ。
経済の発展や世界平和への道を妨げている」と言うのだ。私は彼の言いたいことが理解できた。「全くそうだ」と思った。「将来のことよりも『今』、広い社会のことよりも『ここ』、そして多くの人たちのことよりも『私』」を大切にするヤツばかりに感じる。◆『いま・ここ・わたし』よりも『未来・日本(或いは世界)・みんな』を先に考える世の中になるといいな。... 続きを読む
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◎2020年01月06日 ---- ボス ◎
- 「塩狩峠(しおかりとうげ)」
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年末年始にかけてミステリーを数冊読んだ。綾辻行人がまだ若かった頃の作品を最後に我が国のミステリーは本当につまらなくなった。綾辻行人ですら最近は全く面白くなくなった。年末年始に読んだミステリーすべてがダメだった。もうしばらくはミステリーはやめよう。◆ミステリーに限らず最近の我が国の文芸書は面白くない。そこで昔(30年~50年くらい前)の本を読もうと思った。◆私が学生時代、「これまでに感動した本はなんですか?」とのアンケートがあると漱石の『こころ』や柴田翔の『されど我らが日々』に並んで上位にランクインしていたのが三浦綾子の『塩狩峠』。私はこの『塩狩峠』を読んでいなかった。ゴルフで足を痛めた正月二日、『塩狩峠』を読み始めた。面白い。深い。痛い。心が洗われる◆『沈黙』(遠藤周作)とは別の切り口のキリスト教信者の話。成田山や愛宕神社や伊勢神宮に参る中途半端な宗教感しか持たない私にも『塩狩峠』は心を清めてくれた。お勧め。◆ちなみに昨日から私は『青が散る』(宮本輝)を読み返している。楽しい。
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◎2020年01月05日 ---- ボス ◎
- 神頼み
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毎年元旦に「成田山新勝寺」に初詣に行く。もう20年以上続いている。ちなみに元旦(がんたん)とは元日(がんじつ)の朝のこと。今年は午前8時過ぎには新勝寺の境内にいた。◆そして毎年、松の内が明けないうちに「愛宕神社」にお参りする。10年近く続いている。今年は、今朝、参った。◆さらに毎年、一月中に伊勢神宮をお参りする。こちらも15年は続いている。今年も参る予定である。◆毎年毎年、苦しい。いや毎日毎日苦しい。まさに「苦しい時の神頼み」が毎年毎日続いているのだ。◆膝を痛めた今年は愛宕神社の男坂、通称「出世の石段」を上ることができずNHK側のエレベータを利用した。長い列に並び少しずつ前に進む。列の途中で手水舎(ちょうずや)が現れる。右手に柄杓(ひしゃく)を持ち左の掌を清め、柄杓を左手に持ち替え右手を清める。さらにまた右手に持ち替えて左の掌に水を溜めその水で口をゆすぐ。最後に柄杓を立てて残った水で柄を洗う。これが正しい作法。少々、間違えてもかまやしないと思う。だが・・・◆私の前に並んでいた私よりも少し年長と思われるオバサン。彼女はいきなり柄杓からじかに水を飲んだのだ。そして口に含んだ水を勢いよく吐き出した。最初は「えっ?中国人?」と思ったが違った。日本人の常識のないオバサンだった。残念。
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◎2020年01月04日 ---- ボス ◎
- 今で良かった
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ゴルフで痛めた足が腫れて来た。痛みも増した。正月休みだが救急で診てもらうことにした。広尾日赤病院と慈恵医大に電話した。広尾日赤は2時間待ちだという。痛い足を引きずりながら慈恵医大に行った。レントゲンを撮り、若い医者に診てもらった。「恐らく骨折でも靭帯損傷でもないでしょう。いわゆる捻挫のようですね」とのこと。安心した。◆タクシーで自宅に帰りテーピングをして酒を飲んだ。痛みは引かない。◆今朝、起きて朝食を済ませトイレに入った。膝がギクッと痛んだ。そこで思った。「様式トイレで良かった。これが40年前の学生時代のあのトイレだったら無理だ」・・あの頃だって膝を痛めた人は多かっただろう。あの頃の人はどうしていたのだろう? 女性はどうしていたのだろう? ああ、現代に感謝。
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◎2020年01月03日 ---- ボス ◎
- 不安な年明け
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「なんとなく今年はよい事あるごとし 元日の朝 晴れて風なし」。 元日の朝、晴れていると私は必ずこの啄木の歌を口にしていた。◆今年の元日は、晴れて風が無かった。だが残念ながら私は「なんとなく 今年はよい事あるごとし」とは思えなかった。「悪い年にならなければいいが・・・」不安な思いの中で新年を迎えた。仕事でもプライベートでも健康面でも、思い通りにならないなか年が明けた。◆不安な気持ちを払拭しなんとか楽しい年明けにしたい、と思って二日、三日と連日ゴルフの予定を入れた。二日は200人近いメンバー参加の「新年杯」。上位に入れば少しは明るい正月になるだろう、そう思ってスタートした。ところが・・・◆7ホール目、凍った芝の下り坂に足を滑らせ、膝と足首をひねった。スパイクに氷が張り付いていてスパイクの役をしていなかったのだ。足を引きずりながらなんとかホールアウトした。その後、痛みは徐々に増してきた。夜は寝返りを打っても痛みで目が覚める。三日は棄権した。おそらく春先までゴルフは無理だろう。ゴルフどころか満足に歩くことができない◆あーあ、不安を払拭しようと思ってゴルフに参加したのに・・。さらに不安が増してきた。難しい。
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◎2019年12月27日 ---- ボス ◎
- 寂しいお知らせ
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「失」が今年の私の一文字になった。幾つかのプロジェクトの失注が最大の要因。私の体力気力の衰えもその原因かもしれない。若いころのように部下たちの先頭に立って自ら駆けずり回ることが無くなった。もう陣頭指揮する元気はない。次の世代の者たちに頑張ってもらいたい。◆そんなネガティブなことを考えているところへさらに寂しい報せが・・。8年間一緒に頑張ってきた安クンが当社を離れることになった。安クンは韓国人。東日本大震災のあと当社に入ってきた。私と似て(?)若いころにいろんな苦労をしてきていたが安クンはそのようなことを微塵も感じさせない明るい好青年であった。私は安クンに日本と韓国のさらには米国をも含めた懸け橋になってくれるよう期待していた。人懐っこい笑顔と明るいキャラクターで「エアロファシリティーの安さん」はすぐに業界の有名人になった。だが一方、残念ながら韓国と日本は「近くて遠い国」になりつつある。「安クンでなければできない仕事」が見つけられなかった。申し訳ない◆安クンの次の職場がどこであるのか、私はまだ教えてもらっていない。今度こそ安クンの実力を思いっきり発揮できる場所であって欲しい。笑顔で、元気に、私の元から飛び立ってくれることを切に願っている。安クン、頑張れ! そして、ごめんなさい。
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◎2019年12月27日 ---- ボス ◎
- 「失」
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今日は仕事納め。ヤケ酒に寄る二日酔い、日課となっている愛宕神社へのお参りもやめ、とぼとぼと会社に向かいながら「さて今年の漢字一文字は?」と考えた。「失」という字がすぐに思いついた。今年は「得」が少なく「失」の多い一年だった◆我が社では、期待していた幾つかの大きなプロジェクトをことごとく失注した。ヘリコプター業界としては台風で10機以上のヘリを喪失した。◆健康面でも多くを失った。多くの頭髪を失い奥歯も一本失った。ゴルフの飛距離も失い、視力聴力も減退した。増えたのはグチと心配事ばかり。いやトイレに行く回数も増えた◆ただ「夢」だけは失っていない。向こうに、小さいが確かな灯りが見えている。来年の漢字一文字は明るい字にしたい。
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◎2019年12月19日 ---- ボス ◎
- 東京オリンピック もういいや
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またしても申し込んだすべてのチケットが外れた。来年の東京オリンピック「万一、全部当たってしまったらどうしよう。破産する」などと思いながら申し込んだが1回目も2回目も見事にすべて外れ。「もういいや」って気持ち◆このオリンピックは最初から何か私とはソリが合わない感じだった。①ザハ・ハディドのかっこいいデザインが採用されず隈研吾さんのどん臭いそして貧乏くさいデザインになってしまった国立競技場(隈さん、率直に言ってしまって、ごめんなさい) ②佐野研二郎さんのイカしたデザインを、ベルギーからのクレームに対して守り切れず、結局後世までお笑いものになりそうな市松模様のエンブレムになったこと(市松模様のデザイナーさん、言いたいこと言ってごめんなさい)③炎天下になる前の早朝の東京を走るはずだったマラソンが、経緯も分からず札幌を走ることになった。バカみたい。そして④いくら申し込んでもかすりもしないチケット。我が家から国立競技場までは歩いて行けるというのに、「来ないでね」と言われたみたい◆相性が悪い。「もういいや」という心境。世界各国から大勢のオリンピック観光客が集まるその時期、私はバリかタイかベトナムか台湾にでも行ってゴルフをしようかと考え始めた。きっとその時期、逆方向への飛行機は安いだろう。異国の地でゴルフしてビール飲みながらテレビでのオリンピック観戦、悪くない。ゴルフ仲間にまじめに相談してみよう。
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◎2019年12月18日 ---- ボス ◎
◎2019年12月17日 ---- ボス ◎
◎2019年12月16日 ---- ボス ◎
- 罪と罰(その2)
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長男を刺殺したとして殺人罪に問われた元農林水産事務次官熊沢英昭被告の裁判員裁判で、東京地裁は懲役6年(求刑懲役8年)の判決を言い渡した。◆先週もこの欄で私は求刑の「懲役8年は重過ぎる」と書いた。判決は懲役6年だが執行猶予はつかなかった。なお「重過ぎる」と私は思う。彼は十分に反省しているし、社会的制裁も受けた。彼を収監しなくても彼が同じような罪を繰り返すことはない。◆その一方で「こいつ、懲役刑を終えて出て来てもきっとまた犯罪を犯すだろうな」というワルでも刑期満了になれば平気で野放しにする。「この人は絶対に悪いことは繰り返さない」という人でも懲役6年の実刑となる。◆罪と罰のバランスの悪さを感じる。
検察側は公判で、長男と同居を再開した5月に暴行を受け、殺害を考えるようになったと指摘し「強い殺意に基づいた悪質な犯行だ」とした。
弁護側は「殺すぞと言われ、自らの命を守るためとっさに刺した」と計画性を否定。発達障害があった長男を長年、献身的に支えてきたことなどを挙げ、執行猶予付きの判決を求めた。
熊沢被告は起訴内容を認めていた。
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◎2019年12月15日 ---- ボス ◎
- 原発に代わるモノ
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気候変動枠組み条約会議(COP25)ではスウェーデンの16歳の環境活動家グレタさんが正論を述べ世界中のメディアから称賛されている反面、わが国を代表して出席した小泉環境大臣は何も言えずに内外の批判を一身に浴びる格好になった。◆我が国には多くの火山がありそのために常に地震の心配がある。東日本大震災で福島原発があのような大事故を起こしてしまった。どんなに基準を厳しくしたところでなかなか原発の復活は難しいだろう。◆「火山と地震のため」原発が難しいから、石炭依存を継続しなければならない、というのが我が国の役人や政治家の考えらしい。「火山と地震のため」に原発を止めるのであれば逆にその「火山と地震」を利用すればよい、と私は考える。答えは「地熱発電」◆世界で最も地熱発電に向いた火山が多いのに、温泉保護という問題のみで遅れている。現在、わが国の総発電に占める地熱発電の割合は0.2%。なんとも情けない。ちなみに同じ火山国のフィリピンは14%以上が地熱発電で賄われている◆COP25の場で「石炭利用を控え、地熱発電を推進していきたい」と小泉環境相が発言できたら我が国も「世界一環境問題にルーズな国(化石賞)」に選ばれることは無かったんじゃないだろうか?
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◎2019年12月13日 ---- ボス ◎
- 週刊文春ミステリーベスト10
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毎年恒例の週刊文春ミステリーベスト10が発表された。私は国内作品の1位と2位、海外作品の1位を読んでいた。◆国内部門の1位は『ノースライト』(横山秀夫/新潮社)、2位は『罪の轍』(奥田英朗/新潮社)。これはおかしい。どう見ても『罪の轍』のほうが面白い。よく書けている。3位の『魔眼の匣の殺人』は昨年の1位『屍人荘の殺人』の続編と聞いた。ゾンビが出てくるような推理小説は1冊で十分。◆海外部門の1位『メインテーマは殺人』(アンソニー・ホロヴィッツ/創元推理文庫)はまあまあ。◆国内も海外も、この10年でミステリ作品の魅力は随分と落ちた。ミステリに限らない。魅力ある作品に出合うことが少なくなった。
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◎2019年12月13日 ---- ボス ◎
- 罪と罰のバランス
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長男を殺害した殺人罪に問われた元農林水産事務次官、熊沢被告に、検察側は懲役8年を求刑した。「懲役8年は重すぎる」と私は感じた。◆「息子を殺したのだから懲役8年くらい当然」という声があれば「あれは息子が悪すぎたのだ。あんな悪ガキを殺しても正当防衛だ。もし熊沢さんが殺さなければ息子が近所の小学生を殺していたかもしれない」と被告を擁護する声もある。さらに「そうは言っても、そもそもあんなバカ息子に育てた親がダメなんだ」と親としての責任まで問う見方もある。難しい。◆親がどれだけ愛情を持って育ててもときどき悪魔のような子供が出てくる。週刊誌は「悪魔の子」が出てくると必ず「親の責任」を問う。宮崎某がそうだったしサカキバラ某もそうだった。親がきちんと教育していれば悪くならなかった子供もいようが、親が愛情を持って一所懸命に育てても化け物のような子もたまに出てくる。難しい◆私は罰の意味を考える。「悪いことをしたのだから」の罰と「二度と悪いことをしないように」の罰がある。さらに「悪いことをしたらこんな罰があるんだ」と世間に知らしめ、犯罪を減らすという目的もある。◆同じ「懲役8年」の罰でも「あっ、こいつ8年後に出て来てもきっとまた悪いことをするだろうな」というヤツもいれば熊沢さんのように「これ以上の罰を与えなくても二度と悪いことはしないだろう」という人もいる。◆熊沢さんに情状酌量を望む。
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◎2019年12月13日 ---- ボス ◎
- こんなに我慢してたのに たったこれだけ?
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トイレに行く回数が増えた。ほぼ毎晩、夜中におしっこで目が覚める。昼間の仕事中は接客や会議でなかなかトイレに行けず我慢を続け、やっと“朝顔”の前に立って「ふーっ」と息を吐いたあと「えっ、あんなに我慢していたのにたったこれだけ?」と情けなくなることがある。隣で用を足しているオニーサンは私が位置に着いたときにはすでにスタートしていたが私が用が終わり仕舞おうとしている頃もまだ勢いよく続いている。「オレだって、昔は、いっぱい出たんだ。いっぱい溜めることができたんだ」と思う。ゴルフの飛距離が落ちることよりもおしっこの我慢できる量が減ったことの方が寂しい◆今年、私と同世代の友人が3人も前立腺がんの手術をした。今や前立腺がんは「死」に直結する病ではなくなった。「死」ぬことはないのだが「おしっこの管理」がやや面倒くさくなることと「男性機能喪失」のリスクが高いことが問題だ。◆私の場合「男性機能」など持っていても使わないのだから、なくても同じことのようだが、実際は「使わなくても大切に残したいモノ」の第一番に上げたい。そこが盲腸とは大違いだ◆「おしっこがこんなに近くなって、オレも前立腺がんじゃないだろうか?」と心配しながら人間ドッグに入ったが「前立腺もまったく異常はみられません」とのことだった。おしっこが近いのは老化現象とのこと。いろんな機能が老化によって失われていく。徐々に、徐々に失われていく。寂しい。
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◎2019年12月12日 ---- ボス ◎
- 「お伺いします」???
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幹部職員からメールが届く。「明日、15時にお伺いします。・・・」と書いてある。私はまた悲しくなる。「なんだ!『お伺いします』って?」◆若い営業マンだけでなく幹部職員までがまともな敬語を使えない。会話の中でつい「お伺いします」と言ったのならまだ許せる。社長あてのメールで「お伺いします」となると悲しくなる。彼はおそらく「おかしい」ことに気付いていない◆ひどいのになると「お伺いいたします」などと書いて来る。小学校で、中学校で、そして家庭で、あなたはなにを習ってきたの?と問いたくなる。基礎教育が全くできてなく、それでも「社会人になったら『やる気』で勝負だ!」などとバカな上司に教えられ「営業マンはとにかく言葉が大切だ。敬語を使え!」とバカな先輩に教えられると平気で「お伺いします」などとメールを送ってくる◆敬語をまともに使えないヤツばかりだから、ときどき「明日15時に伺います」とまともなメールをもらうとそれだけで「おっ、こいつ、仕事できるな!」などと勘違いしてしまう。
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◎2019年12月11日 ---- ボス ◎
- 自分を追い込まない若い人
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我が社は「資格給」制度が充実している。他の会社では「合格したら一時金」というところを我が社では「合格したら給与アップ」になる。対象となる資格は専門的なものからTOEICまでいろいろある。合格したら月額給与が5万円アップするものもある。当然のことと思うが参考書代などは自己負担。少々カネと時間をかけても合格すればすぐに取り返すことができる◆会社からは「キミはこの資格にチャレンジしたら?」程度のアドバイスはする。「頑張れ」と応援はする。「試験が近づきましたので・・」と言われれば配慮する。ところが・・・◆誰も「試験が近づきましたので・・・」とは言わない。それどころか試験を受けること、受けたことも言わない。合格して初めて「〇〇試験に合格しました」と言ってくる。そりゃそれでいいのだが、なぜ事前に言わない?◆彼は「落ちました」と言いたくないのだろう。試験に合格しなかったら受験したことを内緒にし、合格したら「合格しました」と言って「資格給」のアップを申請する。つまり自分を追い込まないのだ。試験に落ちて「カッコ悪い」思いをしたくないのだろう◆自分を追い込んで、言い逃れ出来ない状態にしてチャレンジするのと、こっそり内緒で(逃げ道を作って)チャレンジするのではおのずと結果が違ってくる。何事にも「必死」にならない若い人たちに初老となった経営者は「歯がゆさ」を感じている。
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◎2019年12月10日 ---- ボス ◎
- やめるタイミング
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毎月2ページにわたって当社の広告を掲載してもらっていた業界誌。「広告宣伝費の見直し」ということで「来月から半分の1ページ広告にします」と担当者が連絡すると業界誌の責任者からひどく罵倒されあらぬ噂を流された。◆「来月から掲載を止めます」と言われても本来なら「分かりました。これまで長い間ありがとうございました。また機会がありましたら是非よろしくお願いします」と言うのがまともな人間の態度だろう。「止める」わけでもなく「減らす」ことすら許さない業界誌、私は「二度とその会社とは付き合うな」と担当者に指示をした。◆「なにか手伝わせてもらえないか」というので週に一回程度の簡単な仕事をお願いしていた業界OBがいる。数か月経って、あまりにも仕事をしてくれないので「来月でおしまいにしたい」と伝えたら彼は激怒した。「ご期待に沿えずに申し訳ない。これまでありがとうございました」と言われると思っていたのだが逆に激怒された。驚いた◆苦労せずに定期的に入ってきていたものがある日突然打ち切られるとデキの悪い人間は怒る。まともな人間はこれまでの厚情に感謝する。◆そういえば「期限つきの減税」も期間が終わり元に戻そうとすると「増税だ!」とマスコミは騒ぐ。デキの悪い国民も「増税だ!」と怒る。「もとに戻しただけじゃない、約束どおりじゃない」と言っても許してもらえない◆韓国だってそれまで恵まれた「ホワイト国」待遇を外されたら猛烈に怒った。人間も国も、それまでの厚情に感謝するよりも厚情がなくなることに怒るものなのか。品が良くない◆◆なぜ、そんなことを思ったかというと、これまで毎年お歳暮を贈っていた方で今年は「もうそろそろ止めてもいいんじゃない?」という人が数名いたのだ。彼らも「あっ、エアロから今年はお歳暮が届いていない。失礼だ!」などと怒っていなければいいな、と思ったからです。◆そういえばここ10年ほど毎年ある企業が12月になると「チューリップの球根」を持って来てくれていた。春になると我が家のベランダにキレイなチューリップが咲くのが楽しみだった。残念ながら今年は届かなかった。私は心の中で「これまでありがとう」と言った。今年はamazonで購入した。
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◎2019年12月10日 ---- ボス ◎
- カレンダー 壮大なゴミの元
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師走になり私共のような小さな会社にもご丁寧にいろんな方が年末の挨拶にいらしてくれる。銀行や重厚長大産業の方々は今年も変わらずカレンダーや手帳を持ってくる。黙って笑顔で「ありがとうございます。来年もよろしくお願いします」と頭を下げてカレンダーを受け取るのが大人なのだろうが、天邪鬼(あまのじゃく)な私は毎年「大変失礼なのですが・・」とクレームを付ける。◆A1サイズ、12カ月の1枚カレンダー、今どき誰が喜ぶのか?もらって喜んでる人はどう考えても「センスある人」とは言えない方だろう。大分の田舎の大きな家で一人暮らしをしていた80歳を超えた頃の私の母親なら「あら、ありがとうね」と本気でいい、台所の壁に張ったかもしれない。東京の狭いマンションやアパートにこんなカレンダーを貼るとみじめになる。オフィスに銀行のカレンダーを貼っている会社は資金繰りに苦しみ銀行にゴマすりを続けなければならない会社くらいだ。おそらく1%も壁に貼られることは無いだろう。◆私の会社では、年末にいただいたカレンダーや手帳を箱に入れ「どなたでもどうぞ」と社員に持って帰らせる。誰も持って帰らない。年が明け、15日頃に大量のゴミと化す。さて日本中でどれだけの「カレンダーゴミ」「手帳ゴミ」が1月に処分されるのだろう。◆「相手がもらって『嬉しい』と思わないようなものをお土産に持っていくな!」と私は社員たちに言っている。銀行や大手建設会社や重厚長大産業の営業マンは、なぜ、いつまでもこんなセンスのない営業を続けているのだろう?恥ずかしくはないのか? ◆表では「エコ」だとか「ゴミを減らしましょう」「資源を大切に!」などとキレイごとを言い、そういうハナから大量のゴミの元を笑顔でばらまいている。チコちゃんじゃないが「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言いたい。
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◎2019年12月09日 ---- ボス ◎
- 松本ちえこさん 逝く
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高校生の頃、受験勉強の合間、テレビから毎日楽しい曲が流れていた。「まんまる顔のオンナの子は いいツマになれるって 私ってなれそう ね バスボン」資生堂のCMソング、可愛い少女が歌っていた。私よりも2,3歳年下だった。松本ちえこさん◆それから40年経った一昨年、友人が「銀座に楽しい店があるから付き合ってくれ」と言う。小さな小さな店だった。居心地の良い店だった。常連さんたちでいっぱいだった。そのバー「わらじーず・バー」のオーナーが松本ちえこさんだった。可愛いかった少女の頃の面影は残るものの、どちらかと言えば場末のスナックのママという感じ。幼さも、色気も、過去のものだった。タバコをプカプカ吸っていた(と記憶している)。でも感じ悪くはなかった。楽しく会話した。◆上手な歌手が小さなカウンターで昭和歌謡を歌っていた。盛り上がっていた。楽しかった。「また行きたい」と思っていたが行けなかった。◆あの松本ちえこさんが亡くなった。早すぎる死。もう一度、一緒に飲みたかった。若すぎる。
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◎2019年12月06日 ---- ボス ◎
- 「だから なんなの?」 「それで なんなの?」
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営業のため出張する社員が多い。「勉強のため」などと言って講演会や学会に参加する者も多い。お客様や同業者と楽しく会話をすればそれで「仕事をした」と思っているようだ。困ったものだ。◆そこで「営業で客先を訪問したり講演会に出席したらレポートを出せ」と指示をした。やっと最近、各人がレポートを出すようになった。このレポートの程度が低すぎる。「いつ、どこで、誰と、何を話したか」は書いてある。それだけ。「考察」がないのだ。◆「だから なんなの?」「それで なんなの?」「次に どうするの?」「あなたは どう感じたの?」「なんで 〇〇を提案しないの?」 矢継ぎ早に問うても「はぁー?」と答えるだけ。これでは御用聞きにもならない。◆徹底した社員教育が必要だ。
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◎2019年12月05日 ---- ボス ◎
- 初冬の枝に色あり
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毎朝、愛宕神社に神頼みをする。愛宕名物86段の「出世の石段」通称「男坂」を上り、手水を使い、お賽銭100円を納め、もろもろを祈願する。私の他に人がいるようだったらごく短く、誰もいないときには多くを願う。通称「女坂」を下りる。「男坂」は「出世の段」なので上るのはいいが下るのは寂しい。◆愛宕神社の前の通りがそのまま「愛宕通り」だ。春、ここの桜は見事だ。私は桜吹雪に酔いながら通勤できる幸せを感じる。さてその桜、初冬の今はというとこれがまたキレイ。落葉の前、黄色くなった葉が美しい。私は黄色いトンネルをくぐりながら我が国を「観光立国」として発展させるための方策などを考えている。
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◎2019年12月05日 ---- ボス ◎
- 楽に死にたい
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死ぬのは怖い。とても怖いが、それでも若いころに比べればいくらか怖くなくなった。死に方が問題。眠っているときにふうっーと死ねるのなら今夜死んでもいい。やり残したことはまだまだあるが、人としてまあまあのことは仕上げたと思っている。要は「楽に死にたい」ということ。◆「あと半年の命です」などと告げられると怖い。小心者の私は間違いなく半年間悩み苦しむ。身辺整理をする猶予期間をいただけることはありがたい、などと言う者もいるが私はきっと動揺してなにもできないまま半年を過ごすだろう。怖すぎる。◆かと言って事故死もイヤ。父親を目の前で、交通事故で失った身として同じ死に方はしたくない。認知症や半身不随などの長患いは最も避けたい。認知症や半身不随で頑張っている方やそのご家族には大変失礼な言い方になって申し訳ないが、私は認知症や半身不随で長患いして長生きするよりも今夜眠るように死ぬ方がはるかに幸せな人生だと思う。自分の葬儀の席で「キノシタさんは、晩年は〇〇でご苦労されましたが・・」と言われる人生が私にとっては最悪のシナリオ。楽に死にたい。◆先月、女優の木内みどりさんが69歳で急逝した。前日まで元気。広島で行われた「懇親会で楽しく語り合った後、歩いてホテルに戻った。その数時間後、部屋で亡くなっているのが見つかる」(週刊新潮より)・・・若過ぎる死ではあるがこの記事を読んで「私もこんな死に方をしたい」と思った。
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◎2019年12月04日 ---- ボス ◎
- 秋の枝に色あり
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「春の枝に花あり。夏の枝に葉あり。秋の枝に果あり」と言う。そして「冬の枝に慰みあり」と続く。私個人的には「秋の枝」には「色彩(いろ)あり」というのもいいな、と思っている。◆師走になり新虎通り(別名マッカーサー通り)の街路樹も葉を落とし始めた。「イロハモミジ」や「トウカエデ」はまだ赤や黄色に輝いている。愛宕神社に毎朝「神頼み」をしたあと私は「色ある枝」や「慰みある枝」を眺めながら新橋の会社へ向かう。◆虎ノ門方面に向かうアタマの悪そうな若者と何度もぶつかりそうになる。彼らは決まってスマホを見ながら歩いている。朝の出勤途中に小さな画面を見ながら歩く奴ら、出世することはないだろう。
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◎2019年12月03日 ---- ボス ◎
- 人の話を聞け!
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同窓会で「一人1分で近況報告を」ということがある。最近、面白くない報告は「孫ができました」というヤツ。「どうでもいいよ、そんなこと」と心の中で思いながらも一応「オメデトウ!」などと声をかける。そんなとき「オレは二重人格だな」などと思う。報告でもっとイヤなのが長々としゃべるヤツ。「一人1分」っていうのだからせめて2分以内にまとめろ!と言いたくなる。面白くもないことを4分も5分もしゃべるヤツがいる。決まって仕事のできないヤツだ。そしてもっともっと嫌なのが人の話を聞かないヤツ。自分の順まではおとなしくしていて、自分がしゃべったあとは人の話も聞かずに隣の人に話しかけてるヤツがいる。嫌い。人が話しているときは人の話を聞け!と言いたい。◆先日、ある立食パーティーに参加した。新理事長が挨拶をしている。「この会が創設されまして早20年になります。その間・・・・」私は新理事長がどんな話をするのか興味を持って聞いていた。私の後ろで私に話しかけてくるヤツがいた。「新理事長が挨拶しているんだ、オレに話しかけてくんな! 黙って話を聞け!」と言いたかった。相手が年下だったり、或いはうちの部下だったら口に人差し指を立てて「今は聞きましょう」合図を送るところだが、今回は相手が悪かった。私に話しかけてくるのは旧理事長なのだ。さすがの私も旧理事長に向かって「新理事長が話していますよ。聞きましょうよ」とは言えなかった。しゃべり続けるうるさい旧理事長に向かって笑顔で(それでも黙って)相槌を打ちながら、新理事長の発言に耳を傾けていた。◆5年前、ある会社のパーティーで全く同じようなことがあった。壇上で新社長が挨拶しているのに、よりによって旧社長が私のところにやってきて「やあキノシタさん、お久しぶり。お元気そうですね。あの件は順調に進んでいますか?」などと聞いて来る。質問されると答えないわけにはいかない。笑顔で黙って頷けば済むことではなかった。辛かった。◆パーティーのとき、壇上でどなたかが話していたらみんな静かに話を聞きましょう。
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◎2019年11月28日 ---- ボス ◎
- 認知症の始まり
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いま羽田空港内のANAのラウンジでこの文章を書いている。高松への一泊出張。昨日、チケットを自分で予約した。行きの便はまだ空席が多かったが明日の帰りが金曜日ということで満席だった。安いチケットがない。「往復チケット」は購入できなかった。苦戦したがなんとか10:05高松発の羽田行きのチケットを購入した。◆今朝は一度会社に出たあと、山手線とモノレールで羽田空港まで来た。お土産を購入し、保安検査場を通過、予定通りANAラウンジで一服。出発まで約30分、ラウンジでコーヒーを飲んで搭乗口へ向かうのがいつものパターン。コーヒーを飲みながら「搭乗口は何番かな?」とチケットを確認した。搭乗口は46番だった。チケットを眺めていて大変なことに気が付いた。出発は10:05と思っていたのだが違った。10:05は帰りの便だった。私のチケットに書いてある出発時刻はなんと12:05。◆いま09:55。さて2時間以上をどうやって過ごそうか。情けない。認知症の始まりかもしれない。
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◎2019年11月27日 ---- ボス ◎
- ドクターヘリ パイロット2人制度
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日本のドクターヘリや防災ヘリはスイスの航空救助隊「REGA」をお手本として創設された。そのREGAから欧州航空医療学会理事でもあるベッカー氏を招いて、講演会があった。◆「ベッカーさんへ何か質問はありませんか?」と司会者が会場に聞いた。「我が国では一昨年、昨年と不幸な、防災ヘリコプターの事故が発生し、それぞれ9名がその事故で亡くなりました。それを受けて総務省では防災ヘリの操縦士を2人体制にすることにしました。防災ヘリのパイロットを2人にすることで事故は減るのでしょうか?」と誰かが質問した。ベッカーさんはすぐに、はっきりと答えた。「パイロット2人体制で事故が減るとは思えません。もし2人にして事故が減るのだったらいっそ3人にすればいいじゃないですか。医者が手術に失敗したら手術は2人の医師でやることに変えるのでしょうか?一緒に飛行するパイロットを2人にすることよりも教育や訓練、或いは勤務体制の見直しなど、冷静に対処すべき問題があるはずです。コパイ席(副操縦士席)に座る者は操縦士とは別のそれなりの役割がありますよね。何事もオーバーリアクションはダメです」◆会場の殆ど全員が納得した。会場の殆ど全員が「なにも知らない総務省のお役人が取った、単純な『操縦士2人体制』って困ったもんだなあ。なんとかならねえかなあ」という顔をしていた。◆私は「そうですよね。まずは教育と訓練の充実ですよね」とベッカーさんに心の中で語りかけた。
例年はシンポジウムを開催いたしておりますが、今回はステファン・ベッカー氏)とネイル・ジェファーズ氏(ロンドン・ヘリコプター救急首席機長)を招聘し、講演会を開催することといたしました。 皆様ご案内のように、我が国ドクターヘリは... 続きを読む
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◎2019年11月18日 ---- ボス ◎
- また心優しき殺人者が・・
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脳梗塞を患って足が不自由な主人(70歳)とその父(93歳)母(95歳)の3人が妻(71歳)に殺された。妻は後追い自殺を試みたが死にきれなかったようだ◆私はこの「人殺し」となってしまった妻が可哀そうでしかたない。妻は2年前から3人の介護を一人でしていたようだ。どれだけ大変なことだったろう。主人が脳梗塞では明るい未来も全くなかったのだろう。◆この苦しさを乗り越えたら向こうに「楽」が見えるなら人は頑張る。一人死んでも介護は終わらない。2人死んでもまだ終わらない。その頃には自分もさらに老いる。明るい未来はまったく見えない。この苦しみから逃れる手段として・・・選んでしまった。可愛そう。◆高齢者介護の仕組みをもっとまじめに取り組まなくてはならない。そろそろまともに「安楽死」の制度を検討すべき時期に来ていると私は思う。これ以上「心優しき殺人者」を生んではならない。
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◎2019年11月18日 ---- ボス ◎
- イートイン脱税
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週末のゴルフ、帰路で渋滞にはまるのを避けるため早朝スタートを予約している。午前5時前に自宅を出てゴルフ場には6時に着くようにしている。途中、セブンイレブンに立ち寄る。昨日は「おにぎり1個」「週刊新潮」「炭酸水」「堅焼きせんべい」「ガム」「ユンケル」「黒酢ドリンク」そして「コーヒーRサイズ」を頼んだ。支払い時に「おにぎりはイートインで食べます」と正直に申告した。アルバイトの女性はびっくりしたような顔をして「は、はい。ありがとうございます」と言う。◆マシンでコーヒーを淹れながら「黒酢ドリンク」を立ち飲みした。イートインコーナーの手前なのでこれは申告しないでも良いのだろう、と勝手に決めた。イートインに移動し、「おにぎり」を食べながら「新潮」の将棋コーナーを少し読んだ。コーヒーを少し飲んだが全部ではないのでこれも良いのだろう。店を出てコーヒーを飲み切りゴミ箱に捨てた◆くだらぬ「軽減税率」のおかげで私はいつも迷っている。「これくらいいいだろう」という気持ちには後ろめたさが付きまとう。イートインに入る前にどれをイートインで食べるかをきっちりと意識する人なんていないだろう。◆我が国の役人なのか政治家なのか知らないが、随分とバカなことを考えたものだ。
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◎2019年11月15日 ---- ボス ◎
- 「桜を見る会」問題
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実に小さな、どうでもいいような問題で国会が騒がしい。騒いでいる議員に向かって「あんたちアホかいな?」と言いたいのは私だけではないだろう。もっと真剣に議論するべきことはないのでしょうか?◆「会社全体で『昼休みは消灯する』って決まりなのに総務部だけは昼休みも電気付けっぱなしですよー。これって社長が総務部出身でお友達が総務部に多いからじゃないの?」と言っているようなもの。会社の規模にもよるのかもしれないが「昼休みの消灯」なんてどうでもいいこと。総務部長が「分かった、悪かった、今後は気を付ける」と言えば終わること。「そんなことに対してネチネチ言って追求するヒマがあるなら、どうやって売り上げを伸ばすかを考えろ!」と社長は言いたいところだろう。◆国も同じ。教育改革や少子化対策、オリンピック問題や国土の強靭化、さらには憲法改正問題など問題は山積している。桜見で少々ズルがあっても国会が騒ぐほどの問題じゃない。国会議員さん、もっと国民のためになることを一所懸命にやってください!
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◎2019年11月15日 ---- ボス ◎
- 労働生産性の向上
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「働き者の日本人」「休みをしっかりと取る欧米人」のような印象を持っている人が多い。だがこれは違う。JALやANAの国際線のビジネスクラスに乗ると多くの欧米人が難しい顔をしてラップトップをパチパチと叩いている。日本人はワインを飲んでシートを倒し映画を楽しんでいる。「飛行機の中でも働く欧米人」「移動時間はくつろぎの時間と考える日本人」が多いことがすぐに分かる◆各企業で「利益向上」を議論するとき脳みその固いヤツは「コストカット」しか思いつかない。「コストカット」はもちろん大切なことだが私はあまり興味ないし魅力を感じない。どこかの大手企業みたいに「乾いたタオルでもさらに絞って一滴でも絞りとる」などと言ってたのでは独創的な発想は生まれないし会社全体が、そしてそこで働いている人間一人一人が魅力のないものになってしまう。事実、そのようになっている◆出張を管理するときに「もっと安い移動手段はないのか」と管理するのではなく「移動時間にあなたは何をするのか」を管理するほうがはるかに労働生産性は向上すると思うのだがそういう管理をしている会社はほとんどない。そういう管理をすると「自分もそうしなければいけなくなる」からなのだろうか?
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◎2019年11月12日 ---- ボス ◎
- 被害総額の算定
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2011年の6月に「東日本大震災の被害総額は約16兆9000億円」との内閣府の推計が発表された。別途、原発事故対応費用が11兆円必要と報告された。つまり東日本大震災すべての被害総額は30兆円弱と政府は見積もったのだ。私は直感で「えっ?そんなに少ないの?そんなわけないだろう」と思った。もし政府の発表した数字が本当なら私は「我が国には原発は必要」との考えを持ち続けていただろう。◆米格付け会社が11日、9月に発生した台風15号と10月の台風19号による日本の損害保険会社の保険金支払額が、全体で2兆円を超えるとの試算を発表した。これは直感的に私も納得の数字。「二つの台風で2兆円の保険金支払い」「東日本大震災すべてで30兆円の被害総額」この二つを比べてアンバランスだ、おかしいと感じない人が多すぎる。◆東日本大震災の被害総額は30兆円どころか実際には200兆円程度ではないかと今私は推測している。もっとも、根拠のない単なる私の勘なのだが・・。◆新聞に出た数字を疑ってみる癖を持つことを若い人たちに教えたい。
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◎2019年11月12日 ---- ボス ◎
- 厳しい指導
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11月になり新しく若い男性二人が当社に入ってきた。この若い二人にも大いに頑張ってもらいたい。実力を発揮して自分のため、家族のため、会社のため、そして社会のためになるよう励んで欲しい。私が直接この二人を指導することは多くないが上長には彼らを優しくそして厳しく指導してもらいたい◆実は私は「外に対してはいくらか優しく」接するくせに「内に対してはかなり厳しく」指導しているようだ。◆我が家に子供ができる前、家人が「私もゴルフやりたいな」と言うので安いクラブセットを購入してあげ近所の練習場に何度か一緒に通った。半年後、私の職場の同僚とのラウンドで家人がコースデビューした。同僚たちの前でもあり、私は厳しく指導した。ラウンドが終わって自宅へ帰りついた家人の第一声は「楽しかった」でも「疲れた」でもなく「私はもうゴルフはしません」だった。◆長男が小学校2年生の夏休み。彼は幼稚園時代からサッカー教室に通っていたが私は「サッカーよりも野球の方が楽しいぞ」といつも彼に言っていた。家人が「じゃあ、あなたが教えてあげたら」と言うので「うん、それいいね」と私は早速、大人用と子供用のグローブを買いに行った。夕方、息子を誘ってキャッチボールを教えてあげることになった。私は息子とキャッチボールができることが嬉しかった。彼に速く上手になって欲しかった。つい厳しく指導した。「違う、胸より上に来たボールは中指を上にして取るんだ!」「へそより下のボールは中指が下だ!」とグローブの出し方を注意した。小一時間キャッチボールを楽しんで帰宅した。息子の第一声は「楽しかった」でも「疲れた」でも「難しいね」でもなく「ボク、もうキャッチボールしない」だった。◆あれから随分と時間が経った。家人と息子には悪いことをしたな、と反省している。同じように部下たちに対しても「厳し過ぎる上司」であったかもしれないな。◆だが一方で、ラグビーワールドカップのメンバーたちは「今回のベスト8に入ることができたのは厳しい練習があったから」と皆が言う。私自身も、多くの厳しい理不尽な指導を乗り越えたところで得るものがあったことを実感している◆厳しい指導が良いのか悪いのか、これは実に難しい問題。
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◎2019年11月08日 ---- ボス ◎
- 『罪の轍』(奥田英朗)
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久しぶりに、本当に久しぶりに面白い本を読んだ。『罪の轍』(奥田英朗)。◆週に2回は本屋に行く。文芸書コーナーで平積みになっている本の腰巻(帯)に書かれている惹句はすべて読む。嘘ばっかり。「ラスト1ページが暴き出すもう一つの“真相”をあなたは見抜けるか?」とか「驚愕のラスト&圧倒的リーダビリティの極上ミステリー!」だのに騙される。「カネ返せ!」と言いたい本はまだマシ。「貴重な時間を返せっ!」と言いたくなる本が多かった。◆今年も面白くない本に多くの時間を費やした。総じて日本の作家の筆力は落ちている。かつて筆力のあった作家の多くはピークを越えた。宮本輝も五木寛之も宮部みゆきもノーベル賞候補の村上春樹も、昔のように「読ませる」文章が書けなくなっった。一方、それら大御所に代わる若手作家が出て来ない。そんな中で奥田英朗のこの作品はピーク時の高村薫のような力強さを持って読者を引き込む。時代背景が1960年代なので実体験としてその頃を知っている者にとってはさらに面白さが増す。お勧め。◆私が今年読んだ本のBEST3は『罪の轍(奥田英朗』『てのひらの音符(藤岡陽子)』それから『イノセントデイズ(早見和真)』
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◎2019年11月07日 ---- ボス ◎
- 誰も「おかしいな?」と思わないのかなあ?
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週刊新潮の発行部数は約40万部。今週号の裏表紙は「完熟密りんご」の通販の宣伝になっている。「1箱1980円」と書いてあり「限定200箱」と赤字で「!!」とビックリマークを添えている。おかしくないか?「おかしい?」と思う人がいないことが不思議◆簡単のために「1箱2000円」で計算しよう。「限定200箱」なら総売り上げは40万円。「総利上げ40万円!!!」ですよ!!! 発行部数40万部の週刊新潮の裏表紙へのカラー広告の掲載量がいくらか知らないが恐らく数百万円でしょう。そこに総利上げ40万円のりんご通販の広告。◆いったいどうんなカラクリがあるのだろう?誰か、教えて?
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◎2019年11月05日 ---- ボス ◎
- 秋からは歌謡曲
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あっという間に今年も終盤、11月になった。私はこの時期に「衣替え」ならぬ「車内曲替え」をする。ほぼ毎週末のゴルフ場への往復のクルマの中、春から初秋までは主にジャズを聴いている。ジャズ以外では吉田拓郎かスピッツか中島みゆき◆11月になり秋の深まりを感じる頃になると車内の曲は一変する。懐かしの歌謡曲が多くなる。南沙織の「色づく街」を聴きたくなる。するとすぐに岩崎宏美の「思秋期」が聴きたくなり次いで山口百恵の「冬の色」。秋から冬にかけて、私の青春時代の思い出の曲が多い。◆もう一曲、これは残念ながら私の同世代の多くの方々に既に忘れられかけているが天地真理にも秋の名曲があった。「木枯らしの舗道」。私と同世代の方、ちょっと思い出してyoutobeか何かで聴いてみてください。「ああ、たしかにこれ名曲!」って思い出してくれると思うのです。◆で、当時私が一番好きだった歌手、小柳ルミ子さんの名曲は「雪わかれの町」となるのだろうが実は私は「春のおとずれ」の方が好き。
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◎2019年10月31日 ---- ボス ◎
- ジェリーさんの死
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とても悲しい知らせが届いた。◆私の仕事のパートナーであり、私と一緒に最も多くゴルフを楽しんだ外国人であるジェリーさんが亡くなった。◆彼が米国の「ヘリダイン社」という会社の社長であった当時、当社がある装置の開発をお願いしていた。長い期間と多額のカネをかけてやっとその装置が完成した頃、私の部下と彼の部下が同時に会社を辞めた。日本の営業責任者と米国の開発責任者が会社を辞め、二人で会社を作っていた。私とジェリーさんはお互い「飼い犬に手を噛まれた」という状況。新しい会社を作った二人は「分社しました」と言ってその製品を売り歩き大儲けをした。私とジェリーさんは煮え湯を飲まされた心境だった。当社は経営的に大きな危機を迎え、ジェリーさんの「ヘリダイン社」は倒産してしまった。だが能力も人望もあったジェリーさんは老舗の機体メーカー「エンストロム社」の社長として招かれた。◆エンストロム社の社長として日本にやってきたジェリーさんと一緒に千葉でゴルフをしながら私は「日本の販売は当社に任せてくれないか」とお願いした。そしてそのゴルフから5年後、当社は自衛隊へ30機のエンストロム機を納入する契約を勝ち得たのだった。◆ジェリーさんは苦しい時もいつも穏やかな笑顔を絶やさない紳士だった。ゴルフのハンデは1か2だった。抜群に上手かった。私は一度も勝てなかった。◆68歳の若さで先週末、静かに息を引き取ったという。寂しい。ジェリーさん、ありがとう。安らかに・・・。ありがとう。悲しい。
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◎2019年10月29日 ---- ボス ◎
- 小池知事の失敗
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9月2日にこの欄で「『〇〇ファースト』よりも『ファジー』が好き」と書いた。そこで「都民ファースト」だとか「アスリートファースト」などの考えに対し疑問を投げかけた。そして今、私が憂慮していたことが実際に起ころうとしている◆東京オリンピックのマラソンの開催場所を札幌にするというのである。わけの分からないIOCの決定。小池都知事が怒るのも当然だ。(私だって怒っている)◆だがここで、これまで自分が再三再四使ってきた言葉「アスリートファースト」を理由にされると小池知事の反論も鈍ってくる。喧嘩する前にすでに大きなハンデを自ら差し上げていた。勝てないだろう。◆世界には過酷くな競技はいくつもある。炎天下という過酷な状況でマラソンをして順位を競うのが本来のマラソンの魅力だと私は思う。全出場選手に公平に与えられる条件なら競技として問題はないのではないか。途中で棄権する者はマラソンで勝てなかった者、というだけ。まさに鉄人レースだ。レースを面白く盛り上げるには、棄権する人間が少ないに越したことはないが、そこに異常に気を配ることはないのではないか。小池知事はできる範囲で十分に配慮し対策を講じようとしていた。彼女の失敗は「アスリートファースト」などと言い続けたことだと思う。◆やっぱり「ファジー」の方がいい。
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◎2019年10月23日 ---- ボス ◎
- オフロードパス
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今回のラグビーワールドカップで私はこの言葉を始めて知った。「オフロードパス」。タックルされた選手が倒れながらも味方にパスを投げること。今年の流行語大賞にもノミネートされる勢いだ。このオフロードパス、前ヘッドコーチのエディ・ジョーンズの元では「リスクが大きい」ということで許されなかった。一人二人飛ばして後方にほうる「飛ばしパス」も禁止されていたと聞いた。◆今回のヘッドコーチ、ジェイミー・ジョセフは「リスクを取らなければ勝利はない」とばかりにオフロードパスや飛ばしパスを徹底的に練習させた。そして見事にベスト8に進出した。素晴らしい。◆私は思う。エディの元で「オフロードパス」や「飛ばしパス」を禁止されている間に日本チームは基礎力を大きく底上げできたのだろう、と。そして基礎力がアップしたところにジェイミーが応用力のパスを教え、選手は愚直に懸命に練習した。◆我々はそのおかげで大きな感動を彼らにもらった。ありがとう。チームが強くなるには5年計画10年計画が必要なのだろう。小さな会社が強く立派になるのも基礎から一歩ずつ、確認しなければならない。
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◎2019年10月23日 ---- ボス ◎
- ビジネスにおけるアート
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これまで我が国の多くの企業は「サイエンス」と「クラフト」の充実と向上に注力し、それを成しえた会社のみが発展してきた。少しニュアンスは変るが日本語で表すと「理論と技術」だとか「科学的分析とモノづくり」となるのだろう。◆平成の中期から、「サイエンス」と「クラフト」のみでは企業は生きていけない、と言うことに多くの経営者は気づく。「アート」が必要になってきたのだ。「サイエンス(理論、科学、論理)」をしっかりと理解し、他者(他者)はできない「クラフト(技術・モノづくり)」の力を持ち、さらに「アート(芸術性・独創性・情熱・遊び心)」を持ちえた者(会社)のみが生き残る。◆「サイエンス」と「クラフト」は厳しく管理し教育すればなんとか後進に伝えることはでき、少なくとも現状の維持は可能。難しいのが「アート」。興味、センスのない者にいくら「アート」の重要性を説いても彼らには理解できないようだ。難しい。私はすこし諦めかけている。どうやって「アート」の重要性や魅力を伝えれば彼らが理解するのか、四六時中そればかり考えている。
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◎2019年10月17日 ---- ボス ◎
- ホームレス排除の考え方
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台風19号が接近する中、台東区の避難所がホームレスの受け入れを拒否した。区の職員は「ここは台東区民の避難所であり住所の無い者は受け入れられない」と説明したようだ。ホームレスのこの男は建物の軒下でビニール傘を広げて過ごしたという。◆このニュースに触れ、政治家やテレビのコメンテーターは皆一様に「とんでもない対応だ!」と、ホームレスの味方になり役所の対応を非難する。弱者の味方になる。逆に、その一方で顔を出すことのないツイッターやSNSの投稿では「自業自得だ」とか「臭いヤツと一緒に避難所に居られない」などとの本音が目立つ。私は10年ほど前に住んでいた幕張での自治会活動を思い出した。◆当時、私が住んでいたのはいわゆる高級マンション。私は自治会長を任されていた。190世帯のすべてから年会費500円を徴収する。一軒一軒回って説明する。「万一の地震などの大災害時に備え、リヤカーや炊き出し用の釜、テントなどを購入するのです」と頭を下げて頼んでもある男は「オレは助けてもらえなくても結構。炊き出しのおにぎりなんて食わねえから」とたかが年500円の自治会費を払ってくれなかった。高級マンションに住み高級なクルマに乗っているくせに自治会の年会費500円の支払いを拒否するのだ。もちろん彼はみんなの嫌われ者。変人◆自治会の理事の間でも有名だった。「あんな奴に限って災害時に『助けてくれ』と言ってくるんですよ。それを無視すると『そうかオレに死ねというのか!この人殺しー!』なんて喚くのだろうね」と私の前任の自治会長が言っていた。私は同じ言葉を後任の自治会長に伝えた◆台東区のホームレスが強固な建物の軒下で過ごせたのであれば十分じゃないの?と「冷たい、心無い」私は思ってしまう。
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◎2019年10月15日 ---- ボス ◎
- ホイスト救助の必要性・・・判断は慎重に!
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私は「ヘリ屋」であり「土木屋」でもある。今回の台風19号の被害とその救助活動の様子をテレビで観ながら「ヘリ屋」兼「土木屋」として疑問に思うことがあった。現地で懸命に救助活動をされている自衛隊や消防ヘリ、警察ヘリの方々に失礼にならなければいいがと思いつつも私の考えを申し上げる◆台風一過、青い空の下でヘリによる救助活動の様子がテレビ画面に映し出されるのを観て「危ないな。気を付けてよ。無理しなさんな」と私は小さく声を出した。◆1階が水に浸かり2階のベランダから救助を求める人たちがホイスト降下(ワイヤーで吊り下げ降下)した救助員に抱きかかえられて上昇し、ヘリ内に収容されている。たしかに洪水はなかなか引かないが、それでも徐々に水位は下がっている。水圧で家が押し流されそうなわけでもなく、急いでヘリで救助しなければならない状況には見えなかった。ここはボート部隊にまかせるべき地域で、ヘリがホバリングしホイスト救助活動に励む場所だとは思えなかった。二次災害の心配がある。◆案の定、福島県いわき市で、東京消防庁の救助隊員がヘリコプターで救助しようとした女性を誤って落下させてしまった。亡くなった方やそのご家族にとっても、救助しようとして失敗した隊員にとっても、悔やんでも悔やみきれない。◆救急医療ではトリアージが大切。危急を要する者とそれほどではない患者を最初に見分け区分する。ヘリコプター救助活動においてもトリアージをしっかりとしなければまた不幸な事故が起きてしまう。
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◎2019年10月09日 ---- ボス ◎
- 3本目の足 (ラグビー)
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ラグビーのスクラム最前列は3人。真ん中がフッカー、左右にプロップが付く。2列目は4人。内側の2人がロック、外側がフランカーと言う。その後ろにナンバー8、さらにその後方にスクラムハーフが付くのが一般的なポジショニング。スクラムにボールを投げ入れるのはスクラムハーフが行うことが多い。先日のサモア戦、サモアボールのスクラム。サモアのスクラムハーフが投げ入れたボールがまっすぐでなかったと「ノット・ストレイト」の反則を取られ日本ボールとなった。この判定に「おかしい」との声が上がっているようだ。「ちょっとくらい曲がってもいいんじゃないか!?」というもの。実は私もそんな気がしていた。まあ、いい。勝敗に大きな影響はない判定だ。(実は日本はこの判定でボーナスポイントを得ることができたのだが・・・ラッキー!)◆私が高校生の頃、体育の授業でラグビーを習った。私はまじめに、そして楽しくラグビーを学んだ。体育教師がスクラムの中にボールを投げ入れる要領の説明をしていた。スクラムハーフがスクラムの左サイドからボールを投げ入れる。教師はスクラムハーフ役に教える。「いいか、三本目の足を狙って投げ込むんだ!」・・我々、高校生はなんのことか分からない。実は今考えてもよく分からないが、その時教師はたしかに「三本目の足を狙って」と言った。クラスメイトの一人が笑いながら教師に尋ねた。「先生、三本目の足ってチン〇のことですか?」みんな爆笑。教師も大笑いしていた。「ばーか、手前から3本目の足を狙うんだ!」◆左プロップの2本の足。フッカーは左足を後ろに引いているのでフッカーの右足が「三本目の足」になるのだろう。多分、そうだ。自信はない。◆あのとき体育教師が「三本目の足を狙って投げ入れろ」と言ったことと「先生、三本目の足ってチン〇のことですか?」と友人が聞いて大爆笑になったことははっきり覚えているのだが・・・。
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◎2019年10月08日 ---- ボス ◎
- ラグビーの青春ドラマ
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ワールドカップ日本チームの大活躍もあってラグビー熱が高まっている。サッカーファンには失礼だが昔からラグビーファンは大きな声でこう言っていた。「サッカーの応援席はブスばっかりだが秩父宮ラグビー競技場の応援席は美しいお嬢様ばっかり」・・真偽はともかくとしてサッカー人気に押されていたラグビーファンの多くは今晴れ晴れとした気持ちで日本チームを熱く応援していることは間違いない◆ラグビー人気にはテレビドラマの応援も欠かせない。最近では『ノーサイド・ゲーム』、少し前は山下真司主演の『スクール・ウォーズ』、さらにさかのぼれば中村雅俊の『われら青春』になる。『ノーサイド・ゲーム』を私は観なかったが『スクール・ウォーズ』も『我ら青春』も熱い気持ちで観ていた。そしてさらにさかのぼって日本の青春ドラマの原点になる夏木陽介主演の『青春とはなんだ!』◆『青春とはなんだ!』は私が小学生の頃のドラマなので内容は覚えていない。ただ布施明の歌う挿入歌『貴様と俺』は今でも口ずさむ。私と同世代以上の男性にとっては青春時代の思い出の歌の一つであろう。少し長くなるが1番の歌詞を写してみる。思い出してくちずさんでみてください◆♬『空に燃えてる でっかい大陽 腕に抱えた 貴様と俺だ バネもきいてら 血もわくさ エイコラゴーゴーやっつけろ 年がら年中傷だらけ どろんこ苦行はなんのため 勝って帰らにゃ男じゃない』・・・高校時代、ラグビー部の部室から友人たちが叫ぶように歌うこの歌が聞こえて来ていた。『勝って帰らにゃ男じゃない』か・・・、良い時代だった。・・今度カラオケで歌ってみよう。
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◎2019年10月04日 ---- ボス ◎
- まとまらなくては!
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私は金融アナリストの言葉は信じない。これまで何度騙されたか知れない。「日本の株はまだまだ上がります」と言い続けたインチキアナリストHを信じていったい何人が破産したことだろう。アナリストたちは自分が言ったことに責任を待たない。競馬の予想屋と同じ。適当な理論を見つけては「必ずそうなる」とデマを飛ばす。それでいて回りから「先生、先生」と呼ばれる。バカみたい◆そもそも私は経済学という学問を疑っている。「円高に進む」という学者がいれば「いえいえ、円安でしょう」という学者もいる。こんなのは学問じゃない。◆そんな中で私がただ一人「この人の話は信用できるな」と思う方がいる。デービッド・アドキンソンさん。彼は正確には金融アナリストではなく経営者。幅広い知識と深い日本への愛情を持つ彼の提言は「なるほど、そうだったな」と思わせてくれることが多い。昨日読んだ彼の文章は「なぜ日本の労働生産性は低いのか」を説明していた。答えは「中小企業保護」にあった。アメリカは大企業に勤めるものが50%なのに対し我が国では20%程度なのだと言う。我が国では中小企業でいると様々なメリットもあるから、会社は敢えて大きくならないことも多いという。◆「確かに、そうだな」私は素直に納得した。我がヘリコプター業界。ドイツでは60機のドクターヘリをADAC という会社1社で飛ばしているのに我が国のドクターヘリは53機を13の会社で飛ばしている。全く効率的ではない。これでは事故も起こる。なんとかしなければ、と私は一人あがいているのだが他人事のように感じている当事者が多い。情けない我が国のヘリ業界。
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◎2019年10月03日 ---- ボス ◎
- 男の顔は履歴書(2)
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警視庁は脅迫容疑で「NHKから国民を守る党(N国党)」党首の立花孝志氏を書類送検した。立花氏は有罪となった場合は議員辞職するということだ。◆昨日、この欄で「男の顔は履歴書」と書いた。アマチュアボクシングの山根会長と同じくアマチュアテコンドーの金原会長、この二人の顔を「まったく同じタイプのように私には見える」と書いた。で、このN国党の党首とも「まったく同じタイプのように私には見える」国政の政党党首がもう一人いる。「れいわ新選組」の山本太郎氏だ。◆私がこの二人をどのように思っているかを書きたいが、この欄はそういう場ではないので控える。あなたはこの二人似ていると思いませんか?
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◎2019年10月02日 ---- ボス ◎
- 男の顔は履歴書
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アマチュアボクシングに続き今度はテコンドー協会がもめている。ボクシングでは山根会長が、テコンドーでは金原会長が・・・。まったく同じタイプのように私には見える。◆昨日の記者会見時、金原会長の側近が会長について「顔は怖いですけど、ちゃんとしたことを言えば、ちゃんと聞いてくれる人だ」と擁護した。それを聞いた金原会長は「そういうことを言うからダメなんだよ。顔のつくりは仕方ないですよね、ね?」と記者団に笑顔で同意を求めた◆どうだろう。「顔のつくりは仕方ない」ってそうだろうか? 子供のころはしょうがない。だが大人の男の顔は・・・。美醜とは別の問題として昔から「四十を過ぎたら自分の顔に責任を持て」だとか「男の顔は履歴書」などの言葉がある。金原会長は65歳、山根会長は80歳近い。二人の顔にもこれまでの生き様や、今の彼らの考え方が実にはっきりと表れているように私には感じられるのだが。
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◎2019年10月01日 ---- ボス ◎
- 衆愚政治
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「愚かな民」に対して政治家が説明し説得することをめんどくさがって、それをやめると国はおかしな方向に進み始める。最近の政治家はとにかくめんどくさがる。SNSの発達によって「愚かな民」が増えたのも一因だし賢いはずの新聞が「ずるい新聞」になったのも現代の「衆愚政治」の大きな要因だろう。◆本日から消費税率が引き上げられた。「8%⇒10%はしょうがないね。みんなで頑張りましょう」というべきが本来の新聞の取るべきスタンス。だが自分だけ先に「軽減税率適用」を約束してもらった新聞はそうは言わず「消費税は逆進性だ」と言う。「消費税は逆進性だ」と言うのであれば「所得の少ない人を補助」すればいい。どう考えても「軽減税率」など「愚かな民へゴマする政治」をすべきではなかった。もはや言っても詮無いことだが・・◆最近は「言っても詮無いこと」が多い。詮無いが敢えて言う。ラグビーワールドカップが大変盛り上がっている。私もテレビの前で涙を流しながら応援している。そして「ああ、この決勝戦があのザハハディド設計の新国立競技場で開かれるのであったらなあ」などと思う。「贅沢だ!」との理由で新国立競技場はザハハディドの設計から隈研吾の設計へと変わった。完成は当初計画より1年以上遅れた。当初の計画ではザハハディド設計の新国立競技場がラグビーワールドカップのメイン会場であった。隈さんには失礼だがなんとも陳腐なデザインだ。中国人が馬鹿にしそうだ。「北京オリンピックの国家体育場『鳥の巣』の方が100倍かっこいいなあ」などと言われそう。私もそう思う。残念。◆貶しついでにもう一つ。「なぜあそこでデザイナー佐野研二郎を守り切れなかった?」佐野さんがデザインしたオリンピックマークがベルギーの劇場のロゴに似ているというもの。「ふざけるな!」で片付きそうなものをネチネチとやっていてSNSがまたいろいろと些末な問題を取り上げて・・・。結局、東京2020のマークは世にも恥ずかしい市松模様になった。◆消費税、国立競技場、オリンピックエンブレム、どれも政治家がSNSに耳を貸し、「愚かな民」を説得できず、情けない結果へとつながった。
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◎2019年09月27日 ---- ボス ◎
- スマホの功罪
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私のスマホには「メール」「ショートメール」「LINE」「LINE WORKS」と4つのSNSアプリが入っている。着信音を小さく短く設定しているので届いた瞬間には気付かないことが多い。そのため時々チェックする必要がある。◆時々、チェックすれば大きな問題はないのだが、過去にもらった情報がどのルートで届いたのか検証が難しい。多くの人たちと4つのルートで繋がっている。彼が「メール」で送ってくれたのか「LINE」だったか、履歴検索が面倒だ。便利になるばかりではないようだ◆SNSの普及に伴って「電話」の利用が少なくなっている感じがする。電話で情報伝達すべきこととメールの方が便利なことがある。急な用事や相手との密な情報交換が必要ならば「電話」にすべきだろうし、一斉に多くの方に情報を送りたいときには「メール」が便利だ。◆仕事において大きなミスが起こりやすいのが「メール」の送りっぱなし。「送信」してしまったら自分の仕事が終わったと思う情けない人が多い。或いは相手が「既読」になったら「情報が伝わった、自分の仕事は完了した」と思っている者もいる。◆情報共有のためのツールが増えたことはいいことだがTPOによって上手な使い分けができないようではまともな社会人とは言えない。
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◎2019年09月24日 ---- ボス ◎
- ふざけるな! 新聞。
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「秋分の日」で祝日だった昨日、ある全国紙の1面トップのみだしに呆れた。「消費税率 複雑5通り」とあるのだ。そして「消費者や小売店の混乱が予想される。経済産業省は周知に向けた取り組みを加速させるが、残された時間は少ない」などと、のうのうと書いている。「よく言うよ!」と言いたくなる◆まともな経済学者や殆どの経営者は「軽減税率など『愚の骨頂』」と分かっている。もちろんほとんどすべての政治家も理解している。だが「愚の骨頂」の説明は簡単ではない。なぜ「軽減税率は『愚の骨頂』」なのかを有権者のおばちゃんたちに分かりやすく説明するのが難しい。それよりも「みなさんのために、せめて食料品だけでも軽減税率を!」と叫べば票になる。本来なら新聞は真実を伝えるべきで「どうして軽減税率など導入しない方が良いのか」を読者に説明する役割を負うべきなのに彼らはしなかった。◆断言する。大手新聞各社のトップはみな「軽減税率は愚」と理解している。そのくせ「自分だけは助かりたい」との思いから、それを言わず、まず新聞が軽減税率の適用を約束させた。ひどい話。◆消費税増税と軽減税率導入に合わせ、私は新聞購読をやめることにした。新聞は値上がりしないが、だからこそ止めるのだ。小さな抵抗。
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◎2019年09月19日 ---- ボス ◎
- 「酒と女は二合(二号)まで」
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銀座の寿司屋で主人に言われた。「キノシタさん、相変わらず品よくお酒を召し上がりますね」。上手なお世辞だ。私は「いえいえ、お酒に弱いから。飲める人が羨ましい。私は日本酒三合も飲めばグデングデン。下ネタしゃべり始めますよ」と答えた。そして回りに女性がいないことを確認して「『酒も女も二合(二号)まで』ですよね」と言った。もちろん男同士の冗談だ◆主人が驚いたような嬉しそうな顔をして「キノシタさん、その言葉作ったの私なんですよ。知ってました?」と言う。「えっ?どういうこと?」私は聞き返した。なんでも今から数十年前、店がまだ神保町にあったころ開高健さんだか山口瞳さんだかが来られていた。その時に主人が小肌を捌きながらふと思いついたらしい。そして「いつのまにかみんなが言うようになったんです。でも言い出しっぺは私なんですよ」と言う。◆寿司もうまいがこの主人、なかなかコピーライターの素質もある。そろそろ80歳くらいになるはずだが若い若い。ひょっとすると三号さんくらいいるのかも。
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◎2019年09月18日 ---- ボス ◎
- コピーライターという仕事
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大学生の頃「噴水の設計士」になりたいと思っていた。その前には「南米で大きなトンネルを掘る土木屋」に憧れていた。それよりさらにずっと前、まだ「コピーライター」という言葉を知らない頃「宣伝の文句を考える仕事」があると知って「楽しそうな仕事だなあ」と思いあこがれを覚えた記憶がある。私はまだ小学生だった。◆姉がスケッチブックを持って来て「広告の文句になるようなかっこいい言葉を探そうよ」と言ってきた。何かを言ってはその言葉を姉が乱雑に記入していく。「うん、いいねえ」とか「それは、どうかな?」などと言いながら。そして私が「ドロンとドヌーブ」を言ったところ姉がすごく誉めてくれた。「あんた、才能あるわ! すごいね“ドロンとドヌーブ” うん、これ、いいわあ」◆当時「スクリーン」という映画雑誌に最も多く取り上げられていた美男美女の代表がアラン・ドロンとカトリーヌ・ドヌーヴだった。当時は「ドヌーヴ」という表記がなく「ドヌーブ」になっていた。私は何気なくその二人の名前を挙げたのだった。姉から「すごくいい。才能ある」と言われて私は有頂天になった。◆時が経ち、ヘリポートを語る「土木屋のはしくれ」「経営者のはしくれ」になった。会社のPRのため「マーケティング」や「コピー」に関する本をいつも読んでいる。「コピー」の才能ある方が羨ましい。『解決は1行』(細田高広)を読んでいて、小学生のころ姉とやっていたあの遊びはコピーライターの真似事だったんだなあ、と思い出した。
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◎2019年09月17日 ---- ボス ◎
- 松井知事を見直した
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大阪市の松井一郎市長を見直した。実は私はこれまで、この松井さんを評価してなかった。橋下徹元大阪市長の腰ぎんちゃくとしてのしてきただけの、あまり賢くない元ヤンキー程度に思っていた。ところが・・◆「東京電力福島第1原発で増え続ける汚染水浄化後の処理水の放出をめぐり、大阪市の松井一郎市長は17日、科学的に安全性が証明されれば『大阪湾での放出を受け入れる』との考えを示した。市役所で記者団に語った」(時事通信)とのこと。偉い!◆実際にそういうことになれば大阪市民のみならず近隣の府県民からの反発が大きいと思われる。政治家としては軽々とできる発言ではない。松井さんの「腹」を私は評価する。◆しかし現実問題として、受け入れ側がOKしたとしても福島からどうやって大阪湾まで処理水を運ぶのか、これは難しい。タンクローリーで運べる量ではない。じゃあパイプラインを引くのか。それも大変。そうなるとまた途中の県が反対するのだろう。船での輸送だって簡単じゃない。難しい問題。まさか「できないことが分ってて言った」リップサービスでもないだろう。そんなサービスをしても誰も喜ばないのだから◆松井さん、頑張れ! 汚染水処理、みんなで頑張りましょう。
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